radiology
放射線科
診断に必要とされる部位の画像を撮影し、その結果を担当医師にフィードバックします。必要に応じ、放射線専門医が解析・診断(読影)し、そして担当医師の所見とともに診療に活かされています。
また、精度の高い画像撮影は勿論のこと、患者さんの医療安全・待ち時間の短縮・接遇面等患者さんに満足していただけるように配慮しながら、日常業務に取り組んでいます。
放射線科の理念
「質の高い画像の提供」「医療安全」に
高い意識をもって業務に取り組んでいます。
放射線科の基本方針
医療安全管理…患者さんの医療安全の確保に努めます。医療事故・感染防止対策を検討します。
放射線安全管理…放射線の取り扱いに関しては、法令を遵守します。また、放射線診療従事者に対する健康診断や放射線安全研修も行います。
放射線機器管理…医療の質の維持、患者さんの安全確保のため、環境・設備・医療機器に関する日常点検、医療機器に関する定期保守点検を行います。
放射線被ばく管理…医療現場では、患者さんに最小の被ばく線量で最高品質の画像が得られるように努力を重ねています。また、より被ばく線量を低減するための工夫に取り組んでいきます。
医療情報管理…撮影された画像は、デジタル化され保管されています。画像保管システムや放射線情報システムなどを連動させ、業務効率化や適切な患者情報管理のためのシステム構築を図ります。
当院で行っている主な検査
胸のX線写真などに代表される一般撮影検査です。単純撮影は、胸の撮影以外にも頭の先から爪先まで、あらゆる部位を撮影する事ができます。
X線は電磁波の一種で、物体を透過する性質を持っており、このX線の透過性を利用し、人体内部を写し出す検査です。
X線が透過しにくい部位は写真では白く写り、肺など透過しやすい部位は黒く写ります。肺や骨の病気の診断には、いまでもX線撮影が重要な役割を果たしています。
食道・胃・腸などの消化管臓器は、それらの周辺臓器とX線の吸収差が小さいため、単純X線撮影では、明瞭な画像を撮影することができません。そこで、バリウム等のようにX線の吸収が大きな造影剤と呼ばれる薬剤を入れ、画像の濃淡が明瞭に出る状態にして撮影します。
食道・胃・十二指腸の透視では、造影剤を口から飲みます。この検査ではがんやポリープ、潰瘍などが見つかります。検査前日の夕食以降は、食事を抜いて胃を空っぽにしておく必要があります。
造影剤を静脈注射したのちに、造影剤が腎より排泄される状態をレントゲン撮影することで、尿が排泄される通り道となる腎盂や尿管、膀胱などを写し出し、それらの形の変化や異常を調べる検査です。造影剤を急速に注入し、主に5、10、15分後に撮影するIVPと、点滴で緩徐に注入し主に10、20、30分後に撮影するDIPがあります。
主に尿路結石、尿路の先天奇形、損傷、腎盂・尿管がん、膀胱がんの診断など、血尿のスクリーニングに用いられます。
CTとはコンピューター断層撮影法(Computed Tomography)といい、エックス線を使って身体の断面像を撮影する検査です。
エックス線は身体の内部を通過しますが、組織や臓器によって通過しやすさは異なります。CTは、体の周囲を回転させながら360度方向から連続的にエックス線を当てるようにし、身体を通過したエックス線量の差をデータとして集め、コンピューターで処理することによって身体の内部を画像化します。そして更に、身体の様々な断面像を構成することが可能です。これにより、体内の様々な病巣を発見することができます。
CT検査は、造影剤を使用しないで検査する単純CT検査、造影剤を静脈から注射して検査する造影CT検査の2種類あります。
消化管X線撮影で用いる造影剤は、血管内ではなく消化管に投与する造影剤ですので比較的安全ですが、誤飲しやすい方は肺炎を、また、消化管穿孔の可能性がある方は腹膜炎をきたす可能性がありますので注意が必要です。
静脈に造影剤を注入する造影検査の場合、副作用が起こることがあります。副作用の種類としては嘔気、嘔吐、かゆみ、蕁麻疹、血圧低下などの軽度のものが大半ですが、まれに、ショック、心停止、呼吸困難など重篤なものが報告されています。
造影剤の副作用は、ほとんどが投与直後に生じます。特に、アレルギー体質の方や気管支喘息の既往をお持ちの方は、副作用が出現しやすくなると報告されています。
まれに検査をして1~2時間後から数日後に遅れて出現する場合があります。検査中、検査後にかかわらず、体調に変調をきたした場合には、すぐにスタッフにお声がけください。また、造影剤の副作用に関する既往歴のある方、ご心配な方は、担当医にご相談ください。