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夏場に多い脳梗塞、熱中症との見分けが重要

 猛暑が連日続いていますが、今年は「観測史上初」「統計史上初」「異常気象」といった言葉をよく耳にします。このような中、熱中症で救急搬送された人数が、毎日ニュースで報道され続けています。
 これだけ「熱中症に注意!」と取り上げられると、流石に室温管理、塩分・水分補給に対する意識が高くなります。しかし、夏場の水分不足が引き起こすのは、熱中症だけではありません。熱中症以外にも、脳梗塞や心筋梗塞などが挙げられますが、特に、脳梗塞については、熱中症と初期症状が似ているため注意が必要です。
 猛暑で体調が悪くなり、めまいや吐き気、ふらつきなどの症状が出たら、まず、熱中症を疑います。しかし、身体の水分が不足し、血液中の水分が減ってくると、血液の濃度が濃くなって、体内の血液がドロドロになってきます。すると血管の中に血栓(血の塊)が出来て欠陥を詰まらせてしまうそうです。これを「夏血栓」というそうですが、この血栓が脳の血管を詰まらせることがあるようです。そして、その際に生じる症状が、熱中症の症状と似ているため、見分けることが重要になります。
 熱中症と脳梗塞の見分け方は、熱中症の症状に加えて脳梗塞は、麻痺が発生します。顔や腕のしびれ・麻痺、ろれつが回らない、力が入らないなどがあります。また、それらは「数分で収まった」としても、一時的に血流が戻っただけで、放置すると危険です。
 予防法は、熱中症と同様に水分補給です。寝る前・起床時・スポーツ中やその前後、入浴の前後など、発汗量を上回るように水分摂取しましょう。そして、青魚を積極的に食べましょう。青魚に含まれているEPAという成分は、血液をサラサラにしてくれます。また、カカオが70%以上含まれているチョコレートには、フラボノイドという成分が多く含まれており、血管に良いそうです。
 8月も暑い日が続くそうです。皆さん、体調管理には十分注意しましょう。